コード板の基礎知識

コード板とは何か:エンコーダの中で最も核心となる一枚

コード板とは何か:エンコーダの中で最も核心となる一枚

光学式エンコーダを分解すると、光源、コード板、読取りヘッド、回路基板が出てくる。コード板はそのうち軸とともに回転し、精密なパターンが刻まれた一枚である。本記事では、どこに取り付けられ、何をしているのか、なぜエンコーダの上限を決めるといわれるのか、そして円板、コードストリップ、リニアスケールという代表的な形態を解説する。

初めて光学式エンコーダを分解した人は、少し意外に感じることが多い。中に複雑な機構はなく、軸が一本、回路基板が一枚、ケースがあり、その間に薄い円板が一枚挟まっているだけだ。この円板がコード板である。目立たない部品だが、エンコーダ全体の中で実際に「目盛」を持っている唯一の部品である。

エンコーダの分解図:ケース、回路基板、読取りヘッド、コード板、光源が順に分かれ、コード板が回ると読取りヘッドの位置で光が明暗を繰り返し、最後に再び組み合わさる
図1 エンコーダの分解図:ケース、回路基板、読取りヘッド、コード板、光源が順に分かれ、コード板が回ると読取りヘッドの位置で光が明暗を繰り返し、最後に再び組み合わさる

コード板はどこにあるか

一般的な透過型光学式エンコーダを例にとると、下から上へおおよそ、軸と軸受ハウジング、光源、コード板、読取りヘッド、回路基板、ケースの順になる(図1)。

  • コード板はハブで軸に固定され、軸とともに回転する。
  • 光源はコード板の一方の側に、読取りヘッドは反対側にあり、どちらも固定されている。
  • 回路基板は読取りヘッドからの信号を処理し、ケースは防塵と外乱光の遮断を受け持つ。

反射型の構造では光源と受光素子をコード板の同じ側に置くが、コード板の役割は変わらない。

コード板は何をしているか

一言でいえば、「どれだけの角度回ったか」を「光が何回明暗を繰り返したか」に変えることである。

コード板には一周または数周の精密なパターンがある。インクリメンタルトラックには等間隔の目盛線が並び、原点トラックには一周に窓が一つしかなく、アブソリュートコード板にはさらにコード化されたトラックがある。目盛線は光を通さず、すき間は光を通す。コード板が一ピッチ回ると、読取りヘッドの位置の光は明暗を一周期繰り返す。読取りヘッド内のインデックススケールと受光素子がこの変化を電気信号に変え、回路がそれをパルスに整形するか、内挿に送る。

言い換えれば、エンコーダ内の位置に関する情報はすべて、もとをたどればコード板上のパターンから来ている。ほかの部品は照明、受光、処理、保護を受け持っている。

なぜコード板が上限を決めるのか

回路は増幅、フィルタ、内挿ができるが、コード板が与える信号の上でしか仕事ができない。コード板のいくつかの特性は、そのままエンコーダの仕様に対応する。

コード板の特性対応するエンコーダの仕様
スリット数基本分解能:一信号周期が対応する角度
目盛線の位置の正確さ精度:目盛線の位置誤差はそのまま読み値に入る
トラックと回転軸の同心度偏心誤差:一回転一周期の正弦状の誤差
線幅、エッジ、遮光信号振幅、コントラスト、そしてどこまで細かく内挿できるか
基材耐衝撃性、耐熱性、熱膨張

計算例を二つ挙げる。2500本のコード板は、矩形波を4逓倍すると一回転あたり10000カウント、各カウントは約129.6″である。回路はコード板にない目盛線を数えることはない。正弦波/余弦波の内挿は一周期をさらに千以上に分割できるが、それは信号が十分にきれいであることが前提である。目盛線の位置そのものが数秒角ずれていれば、どれだけ細かく分割しても、その数秒角は読み値に残る。

次に組立て。読取り半径20 mmのコード板を5 μm偏心して取り付けると、読取りヘッド一個では約52″の誤差になる(Δθ ≈ e ÷ r)。コード板に芯出しリングを設けるのはこのためである。

代表的な形態:円板、コードストリップ、リニアスケール

同じ原理で、さまざまな形状を作ることができる(図2)。

コード板の三つの形態:円板コード板は回転角を、コードストリップとリニアスケールは直線変位を測る
図2 コード板の三つの形態:円板コード板は回転角を、コードストリップとリニアスケールは直線変位を測る
  • 円板コード板:回転角を測る。サーボモータ、回転テーブル、ロボット関節などに使われる。
  • コードストリップ:柔軟な細長い帯で、直線変位を測る。プリンタのキャリッジによく使われる。
  • リニアスケール:目盛線を直線状のスケールに形成したもの。NC工作機械のフルクローズド制御では、モータのエンコーダに加えてリニアスケールを用いる。

基材にもいくつかの種類がある。ガラスコード板の目盛線は一般にガラス上に成膜したクロムで、フォトリソグラフィとエッチングで形成するため、線を細く、多くできる。金属コード板は多くがステンレス鋼の基材で反射型、衝撃や振動に強い。PC(ポリカーボネート)コード板は軽く割れにくく、大量生産・低コストの用途に向く。

まとめ

コード板はエンコーダの中で「目盛」を持つ部品であり、位置情報はすべてここから来る。スリット数が基本分解能を決め、目盛線の精度と同心度が精度の土台を決め、線の品質が信号の良し悪しを決める。エンコーダを評価するとき、最後はこの一枚のコード板に行き着く。


中国語原文記事の翻訳 (0011). ENC7 コード板メーカー(お問い合わせ) · 技術記事 · https://enc7.com

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